1/48 サボイア S.21 試作機 (ファインモールド) レビュー

実は、今週末も仕事になってしまいまして。。。また積みプラレビューとさせて下さい (涙)

今回のお題は、サボイア S.21 試作飛行艇です。

(↓) こちら、紅の豚で登場する機体であるのは言わずもがなですね。いつもなら簡単な機体説明をするのですが、この機体に限っては、ご説明は不要ですよねぇ(^^)。

と言うのもネット上の数多あるサイトに、皆さん深い考察で書かれていらっしゃいますので、わたくしレベルが説明しちゃうのは恐れおおいです(^^;

と言いながらもホント簡単にご説明すると、サボイア S.21(1921年)という機体は実在しているのですが、こちらをベースに映画上で架空設定されたのが S.21試作機 ということのようですね。

さて、キットの発売年は外箱を見ると2004年です。

このブログの『積みプラレビュー』をご覧になられている方々からは、
『おっ! ちょっと最近の高めのキットを買ったじゃん!、とうとう新品に手を出したか?』

と言われそうですが、いえいえガッツリとリサイクルショップ(それもJUNKコーナー!!) で入手しておりますよ、しかも800円で!!

安い理由ですが。。。このキット、実は『袋は開封済み & 作りかけ』だったんですよ (^^; 最近ちょっと麻痺ぎみなのか「作りかけ」「多少の欠品」でも概ね形が残っていれば『問題なし!』と思うようになっちゃってます (笑)

もう、安けりゃヨシ!! どんな状態でも修正するからOK! という境地でしょうか (^^;

さてさて、それではキット内容の紹介していきましょう。
ランナーは計5枚です、これ以外ではクリアパーツ・デカールが入ったものが全構成となります。

(↓) JUNKキットとして扱われた原因となった『作りかけ云々』でしたが、よく見ると、一部パーツが切り離されてただけでした(笑)

これなら、私的にはほぼ完品! かなり得した気分です♪

では、個々のパーツのご紹介です。

その前に『このキットの完成形をどうするか?』

こちらを先に話しておいたほうが良いかなぁ。。。

で、今回 目指したいのは、実は「内部構造が覗けるカットモデル」なんですよ (^^)b

具体的には。。。
・主翼、尾翼の左翼側の桁構造を再現
・胴体左側面は外板を貼らず、内部を見える化
・桁の合間を縦横無尽に走るワイヤー類
などなどが再現できると良いなぁ。。。と思ってます。

あっ、あくまでも完成形を思うのは自由ですよ、自由!
ん~夢は膨らみますねぇ。
ただし辿り着けるかは私のモチベしだいですが。。。 (^^;

(↓) では、パーツ紹介に入りましょう。
まずは、主翼のディテール。こちらは問題なさそうですね。映画の外板を貼るシーンを見ても同じような分割枚数でしたしね。

しかしながら、その下に見えるラジエターユニットですが、これがイマイチ構造が理解できていないんですよねぇ。

というのも、この縦溝を掘って再現している部分が、パイプの連なりを表現しているのか? 多層フィンを再現しているのか?が、判りにくいんですよ。映画を見ると多層フィンでなさそうに見えるし。。。

この辺は、劇中の他の機体のラジエター部分の描き方の差や、1920年代の飛行機・車の構造を観察して、もう少し裏取りをしていきますね (^^)

(↓) うん、エンジンカバーのディテールもヨシ!
ここではそう感じないのですが、全体組上げると、このエンジンがなかなか巨大なものである事が判ってきますよ~。

(↓) 主翼の長さは 1/48尺度で 212mmです。換算すると。。。10.7m!劇中に出てくるカーチスが全幅6.7mなので随分と大きな主翼ですよねぇ。

ちなみにこのキットの組立説明書は凄く秀悦で、組立手順以外に機体説明や当時開発された他の機体の、側面図と詳細説明も書かれてて、非常に読み応えがあるものとなってます、ご紹介できないのは残念ですが。。。

その中に1920年 シュナイダーカップ優勝機であるサボイア S.12bisも記載されているのですが、こちらは全幅 11.72m! 更に巨大でした (^^; でも、この機体って複葉機ですよ。。。よく考えたらもの凄い翼面積ですよねぇ。

(↓) 胴体全長は 165mm、こちらの尺度換算すると 7.9mです。カーチスが6.89mなので、こちらもかなりのデカさです。

(↓)こちらの胴体前部の機銃口部には抜き穴はなしか。。。この部位はは開口し銃身・銃口がチラリと見えるとカッコイイですよねぇ。ヨシ、やってみよう!

(↓) 操縦席内のパーツも、ディテールが申し分ないですね。

劇中の操作シーンで現れるスロットルレバーや、機銃の装填ハンドルも繊細に表現されてます。この辺りは、さすがファインモールドさん!って感じです。

(↓) 実は、このレビューを書く前に、映画を何度も見直しています。なので操縦席の各パーツを見れば『あ~、このシーンに出てきたこの部品ね!』とだいたいイメージが共有できちゃいます。本当によく作り込まれたキットですね。
素晴らしい!!

(↓) 計器盤は2種類のパーツを選択し2つの作り方で表現できます。

案1) 超絶繊細なモールドに直接 塗装して再現する方法、こちらは塗装しごたえがありますねぇ。

案2) 平板の計器盤にデカールを貼付ける方法。。。

う~ん、悩みますねぇ。デカールの表現が繊細すぎるので、これを使わないでおくのは忍びない。。。でも計器盤の立体感がなくなるのも辛いし。。。

ヨーシここは、案3)で!
( そもそも選択肢にないし)

案3) は、精密にモールドされた計器盤を、いさぎよく開口し裏面よりデカールを貼った平板を貼り付ける方法です。これなら文字盤の表現が精密になるし、更に奥行きも出てきますしね!

あっ、繰返しますが、あくまで壮大な完成形を思うのは自由ですよ! 自由!
辿り着けるかは別ですからね (^^;

(↓) 前述の案3) についてですが、実は以前に別のキットで試したことがあるんですよ。ただし上手く行ったとは言えないですけどね。

こちらに見えるのは平板の上にデカールを貼り更に透明プラバンを重ね貼りしたうえで、メーター以外の部分を塗装しています。

ん~、ちょっとどころか、全然奥行きないですよねぇ。。。だから失敗作なんですよ。故に誠に恥ずかしながら、この状態でかれこれ2年経過しております (^^;

あ~、ホントいつも脱線しますね (^^;

(↓) それでは他のパーツを見ていきましょう。こちらはエンジン回りの部品です。スゴイ!こちらのモールドもとても繊細! 精密に塗り分ければ、それだけでディテールアップ映えしますよね。

(↓) こちらはキャブレター関係の部品かな? ワイヤリングを施せば、こちらも思わず魅入っちゃう出来になりそうです (^^) 。更にプロペラ形状も、木材からの削り出しを思わせるズン胴感が、ちゃんと出てて素晴らしい!

(↓) こちらは燃料タンク・機銃の取付フレーム部分とコックピットフレーム部分です。底板パーツとは別体となってるので、組み立てるだけで凄く精密がでてきますね。横フレームの本数が若干少ない気がしますが、こんなもんでしょうか?

悩むところですが横桁が少ないことで、カット表現時に内装構造部のメリハリが出てこないようなら、横桁を少しばかり追加したほうが良いかも。

この辺は、様子見つつ決めていきます。

(↓) えぇ、ポルコ・ロッソことマルコさんです。

大変、恥ずかしながら『ポルコ・ロッソ』はイタリア語で『紅の豚』であることを最近になってようやく理解したのですよ、はい。。。(^^;

むかし海外での『紅の豚』の映画名称が『ポルコ・ロッソ』なのだと何かで読んで、『えぇ~? 人名になると随分と趣がなくなるよねぇ』と思ってたのですが、実は日本・海外も題名の意図するところは同じだったんですね。誠に恥ずかしい。。。

ちょっとスリムですね、でもこちらの表現も素晴らしい! 完成品の操縦席には搭乗させるつもりはないですが、しっかりと塗り分けてあげたいものです。

(↓) こちらは同梱している立ち姿のマルコさんです。もう賞賛の言葉しか出てこないクオリティですね、これは。まさしく映画に出てくるマルコそのものです。

フィギュアサイズは1/48サイズではなく少し大きめです。こちらも大変塗装のしがいがあります。ん~、楽しみ!!

(↓) デカールも良いですね (^^) でも塗装で表現するので要らないかな?

それにしても、デカール上で配色されている緑色は、かなり鮮やかな色合いにですよねぇ。一方で劇中の緑色は少しオリーブ色が含まれているような、少し鮮やかさに欠ける色合いなんですよ、箱絵を見れば、その違いが伝わりますでしょうか?

製作時はどちらを選択すべきか。。。宮崎監督作品だから、全ての色に理由があるんでしょうけど、この差の理由が少し判りませんねぇ。こちらも引き続き調査の対象としておきますね。

(↓) クリアパーツもエッジが効いてます。こちらもGood!!

(↓) 我慢できずに、思わず仮組みです。
( 仮組みする時間あるなら、F-14を進めなさい!とのお声が聞こえてきそうです (^^; ちょいと作ってほくそ笑むのが積みプラなんですよ。。。)

ふぅ~、見惚れるほど美しいラインですね、ホントに。

(↓) 主翼とエンジンもついでに仮置きしてみました。。。
それにしても巨大なエンジンユニットですよね。2次元の映像で見ていたものが立体になると、かなり感慨深いものがあります。

それにしても、このモリモリしたユニットのデザインが何とも美しい。。。

(↓)少し引いた全体写真です。先ほど注目した巨大エンジンですが、全体の構図のなかでは、それを一切感じさせないですよね。よほど全体のバランスが最適化されているという事ですか。。。

ホント宮崎駿氏は唯一無二の素晴らしい作家・監督・デザイナーですよ、凄い!!

(↓) こうやって見ると、S.21試作機がゴツく、オリジナルのS.21が随分と華奢に見えます。

1920年代の単座機で、これほどまでに肉厚な翼型をもつ機体はないのではないでしょうか? でも、この存在感のある翼型だからこそ、巨大なエンジンユニットが全体構図から浮いて見えなくて済むような気がしますね。

色々と、ご紹介をしてきましたが、凄く魅力的なキットであるのは間違いありませんね。。。

どうしよう作りたいキットが山積みなんですが、製作がとても追いついてないです(涙) 。まずは 地道にF-14を完成させていきます (^^;

今週の投稿は以上となります、それではまた。